マイホームは通勤で選ぶか生活重視で選ぶか?
自分にはどんな住宅があっているか
マイホームを購入する際の最初で最後の選択の考え方は、通勤通学重視か、生活重視か、という選択になります。
将来の自分や家族とのライフスタイルも考えて、マイホームを購入する時代になりました。

通勤に便利な場所にマンションを購入して、通勤時間を短くしようと考えているんですが、都心に近いほど部屋は狭くなってしまいますね。

マイホームを購入するときに、ライフスタイルを考えると、「仕事重視」か「生活重視」かどちらかに行き着きますね。
ライフスタイルを見極めてから家探しに取り組んだ方がどんな家を探すかが明確になりますからね。
通勤重視にするなら、そのメリットとデメリットをしっかり見極めておくことです。
今まではマイホームはステップバイステップというだんだんとグレードアップしていくもの、と考えられていました。
しかし、住宅が値上がりしてそれに伴って売却した時も利益が出ていた時代と違って、これからは売却しても利益が期待できない現在です。
となると、原則として購入した住まいを、最後まで住む場所、と考えて、時と場合によっては買い換える、というように考えなければならない時代になってきました。
以前よりも、自分向きの住宅をしっかりと選択する必要が出てきたんですね。
子供のために住環境の何をチェックする?
新しい家に移り住む時には、子育てしながら新しい場所で住宅を購入して暮らし始めるのであれば、子育て関係の情報をチェックしておけば得することもあります。
学齢期や、就学前のの子供がいるうちは、マイホームを購入するとき、学区や周辺施設も気になるのではないでしょうか。
マイホームを購入して、引っ越し、転校したら不登校になった、なんてことになったら目も当てられません。
住居地がどの学校の通学区域に属するのかは、不動産業者が把握しているはずなので、聞いておくといいです。
実際、評判のいい学校の通学区域内の物件は売れるのも早いものです。
他にも、子供がいるのなら、周辺環境にも注意したい点があります。
それは、家から学校までの距離や、通学路や最寄りの駅までの通り道の人通りの多さや少なさ、痴漢や不審者が出没する地域ではないか、という点です。
また、道幅が狭く、車通りの多い道路を利用しなければならないところも危険です。
反対に、医療施設、図書館、公園、役所、学童クラブなどは、近くにあると便利な施設です。
すべてをクリアする物件はなかなか見つからないかもしれませんが、子供にとって良い環境に住むというのは、親にとっても安心できるところですからね。
また、周辺環境だけでなく、行政による 子育て支援 も比較すると良いです。
「行政サービス比較検索」ではきになる地域の行政サービスを比較することができます。
統計データや、公共料金、児童手当や、医療福祉に至るまで比較検討ができて、とても参考になります。
例えば、子供に関する医療費の問題では、乳幼児・子ども医療費助成対象年齢を比較すると、東京都23区内ではほとんどの句が中学校卒業までとなっている中で、千代田区では18歳の3月末までと3年も手厚くなっています。
また、港区では治療費が高額になりやすい、特定不妊治療について、健康保険んが適用されない費用の一部を助成しています。
このように、知っていれば得したと思える情報、知らないと損をしたと思う情報も多いので、しっかり調べておきましょう。
基礎を突貫工事する可能性があるので年度末物件は要注意
新しい土地に住もうと思ったら、その土地の歴史を調べたほうがいいです。
特に、一軒家がなくて、マンションが建っている場所が周りと比べてて低地やくぼ地の場合では、比較的弱い地盤といえます。
昔は水田や沼地だった土地の埋め立て地ならなおさらです。
その土地の図書館に行けば、古地図が見られるので、過去の土地状況を調査することができます。
長く地元にすんでいる近隣住民に聞くのもいいですね。
また、地名を見ると、どんな土地か予想がつく場合もあります。
「沼」「池」「沢」「川」「谷」など、水辺を連想させる字がついた地名は避けたいですね。
以前にニュースでも話題になった横浜の欠陥マンションがある場所も「都築区池辺町」で、しかも「都築区」は過去に鶴見川の氾濫があった地域でした。
こうした地盤の情報は行政の他にも地番ネットが運営するウエッブサイトなどでも確認することができます。
自然災害のリスクについては、自治体が出している各種のハザードマップでも確認できます。
地盤だけでなく、取り巻く地形も大切です。
例えば、崖のそばに建設が予定されている場合なども注意したいですね。
豪雨などの際には、崖が崩れて被害を受けた例もあります。

特に、最近の日本では土砂災害も増えていますもんね。

実際に周りを歩いて現状を把握するとわかってくることもあるかもしれません。
マンションは、地盤の状態を調査して、その結果をもとに設計、施工されています。
当初は問題なく見えていても、軟弱な地盤だと年数が経つうちに地盤沈下が起こる例もあります。
「○○台」と言った高級住宅地などは、支持層までの距離が短い高台にあるケースが多くいい地番になります。
ただ、こうした土地にはすでにマンションが建っているケースが多いので、その場合は中古マンションが狙い目です。
基礎がしっかりしているかは「工期」が目安になる
マンションの基礎工事ではしっかりと地表から地盤の固い支持層まで 杭 を打ち込んでいるか、などを目安で確認するのは工期に無理がないか、という方法です。
たいていの場合は、階数プラス3〜4ヶ月くらい、つまり15階建マンションなら18〜19ヶ月が目安になります。
「完成時期」と「入居予定時期」はもっと注目したいですね。
物件完成後に、施工会社とデベロパッパーは何度も確認作業して、欠陥防止に努めているのですが、この二つの時期が1ヶ月以下だったら、確認作業もそこそこの突貫工事をしている可能性があります。
また、2月、3月に竣工する物件もできたら避けたいですね。
年度末は建築工事が増える時期です。駆け込みで杭工事の施工ミスが発生するケースがまれにあるようです。
モデルルームなどで聞く説明の中に、立地や工期・工法のメリットだけでなく、デメリットもきちんと伝えてくれていたりするのかもチェックしておきたいですね。
便利かゆとりか
マイホームの価格は少し前に比べるとものすごく安くなり、まだまだ高額ですが、年収の5?6倍という手頃な値段に落ち着いた、と言えるかもしれません。マンションもほぼ底値のような感もあります。
一般的には、住宅を購入してから30年、それ以上のローンを組んで、住宅ローンを支払うわけです。
毎月収入の3割前後の返済金を支払い続けなければならないので、落ち着いた値段になったといっても、マイホームは並大抵の買い物ではないわけですね。
マイホームはそれだけ高い買い物なので、理想だけを追っていけば価格が天井知らずになってしまうので、まずは住宅に一番求めるものは何か?をはっきりさせる必要があります。
自分の住まいを選ぶ究極の選択は便利かゆとりか、住宅環境をじっくりと考えて決める方がいい、ということです。
通勤通学環境優先のメリット・デメリット
通勤通学に便利な家を選択条件の1番にする人も多いです。
もちろん、通う時間が短いほど毎日の負担は少なく、効率的であることは間違いない事実です。そして、便利なほど高額になるのも事実です。これが、通勤通学の最大のデメリットです。
便利さを求めるほど、マイホームは狭くなって、周辺が立て込んで騒がしくなりがちです。ゆったりした住環境を確保したい人や、これから子供が成長していく家族などには考えておきたいライフスタイルです。
逆に、ゆとり第一という選択の方法も注意点があります。
自然に囲まれた素晴らしい環境だけど、公共施設や買い物には不便で、通勤も時間がかかる、というのはありがちです。
マイホームは心身ともにリラックスできて、明日への活力を生む生活拠点です。その意味で、環境や住み心地は大事ですが、不便すぎては日常生活をするだけで疲れてしまいます。
その兼ね合いとバランスは考えどころのうちの一つです。
物件価格の常識とライフステージのバランス
「超格安で駅から近い!」
という物件があったなら、必ずどこかしらに重大な欠陥があるものです。
実際は、都心に近ければ高く、遠ければ安い。
駅から近いほど高く、遠いほど安い、というのは常識だからです。
→資産価値は駅近が下がりにくい
それがゆったりとして住み心地のいい物件ならば、都心に近ければ手が届かないほど高額で、遠いほどなんとかなる価格に近づく、というのが常識です。
資金にそれほど心配がなければ、近くてゆったりがオススメなのはもちろんです。
限られた予算で物件を見比べたときに明確な判断基準がないと、迷った挙句にハズレ物件をつかんでしまうかもしれません。
その判断基準が 自分のライフスタイル です。
ライフスタイルは突き詰めれば、仕事優先かマイホームライフ優先か、ということになります。
仕事優先なのに、通勤時間が長すぎては、必ずどこかの時点で根を上げてしまいます。
かといって、交通が便利なところだと、予算オーバーで家を購入しなければならないことになります。
ライフスタイルは自分だけでなく同時に家族のライフスタイルも考慮しておかなければなりません。
子供が成長して、進学して、独立していく間も、自分と家族のライフスタイルは刻々と変化して、いつの日か生活パターンが大きく変わる時がやってきます。
全ての時期を予測できるわけではないですが、先読みしてマイホーム取得の判断材料にすることが大事です。