不動産購入申込書には売主に契約までにしておいてほしい意思を伝える書き方をする
ネットや不動産のチラシでいい物件を見つけた!
早速、物件を見たら気に入ったので、購入申込書を書くことにした。
不動産購入申込書ってシンプルなんですけど、どこか、スーパーのポイントカードの申込書とは違いますよね。
気軽にかけるようで、書けない。
不動産購入申込書の書き方ってどうなんだろう、と。
不動産購入申込書は、売主に対しての買主の意思表示です。
でも、ただの購入意思表示ではないところが、「不動産購入」申込書です。
不動産購入は、通常は数カ月の長期間になります。
この不動産購入申込書の書き方の考え方は、次の段階の不動産契約書に調印するまでの売主に対しての意思表示、です。
物件を見たけど、
- こことあそこは直してほしい
- 手付金ははこの辺でどうか
などの意思表示をします。
ここでは、不動産購入前に知っておくべき、申込書の書き方と、その後の売買契約で手遅れにならないための対策を紹介します。
購入申込書は売主に購入の意思を伝えて交渉するためのもの
マンションや一戸建てなどの不動産を購入にあたって
「この物件が欲しいなぁ」
というものが見つかったら、まずは購入申込みという手続きを行いますよね。
「購入申込書」というものに必要事項を記入して売主に提出することになります。
呼び方としては、「買付証明」という言い方もありますね。
内容は、売主に対して「その物件をこういう条件だったら購入したいです」という意思を伝えるものです。
不動産ってどうしてもその一つしかありません。
だから、先着順で購入の受付をしていくので、購入申込書を書くことで、他のお客さんより先に売主に届けることで、交渉権を獲得している、という性質のものなんですね。
購入申込書を書いて、売主との交渉のスタートが始まるわけですが、やっぱり物件を見て、購入をやめよう!という気持ちになることもあります。
この時点での、キャンセルは可能です。
特段の費用がかかるペナルティは、通常はありません。
この時点でのペナルティはないにしても、購入申込書は、本当に買いたいと思う物件が出てきた時に入れた方がいいです。
やみくもに、取り下げできるからって、購入申込書を入れまくる性質のものではありませんかあね。
購入申込書を書くところのまとめは
- 売主に購入の意思を伝えるもの
- 不動産購入は先着順、交渉権の順番
- 交渉のスタート
- 取り下げはOKで、ペナルティもなし
ということですね。
不動産の購入申込み時の注意点
次に、購入申込書を記入して売主に伝えるお伝えする時の注意点です。
まず、大幅すぎる金額の交渉は避ける、ということです。
物件を見て、何か下げる原因となる納得できる材料があれば値下げを要求してもいいんです。
例えば、土地の場所柄が良くなくて、建物を建てる時に、擁壁(ようへき)に1000万ぐらいかかる、という場合ですね。
こういう納得できるような材料が場合でれば、価格を交渉する余地は十分にあります。
こういう例はほとんどなくて、通常は売主は自分が不動産売却したい金額で、売りに出しています。
価格を下げる材料もなく、ただ安く買いたい気持ちだけで、大幅に値下げ交渉しても、成立する可能性もかなり低いです。

あんまり値引き交渉がしつこいと売主の気持ちも害してしまいますよね。

安く書いたい気持ちで、売主に文句を言っても、「あなたには売らないよ」と言われてしまいますね。
一つの売り物件を、買主が複数の仲介業者に相談している場合があります。
同じ物件をいくつかの不動産業者から紹介してもらって、話を聞いていた、という場合ですね。
最終的に、購入しよう、と思った時には、申し込みを入れるときには、複数の仲介業者のどれか1つを選ばなければいけないですよね。
その時に、買主に選ばれなかった方の不動産屋がいるわけです。
買主に選ばれなかった不動産仲介業者が、「売主に先に物件紹介してたのに…」といういざこざが起きる場合があります。
不動産仲介業者が、売主にグチを言うと、買主に対して良くないイメージを持っちゃうこともあるんですね。
「いろんなところに話しかけて、天秤にかけてる買主さんには売りません」
という風に言われてしまうケースもあります。
これは、よくあるケースなので、注意が必要です。
不動産業者の中には、購入申込書を売主に提出するこの段階で、いくらかの支払いを要求してくる不動産仲介業者もたまにいます。
特別な取引とか、会社間での取引ならまだしも、個人の取引で、この不動産購入申込書を書いた時点で費用が発生することってまずないです。
この時点で何らかの支払いを要求された不動産業者はかなり要注意の会社です。
購入申込書を書く前に、売主にいくらまでなら下がるか聞いてくれないか、という行為は、はっきり言って無意味です。
不動産業者としても、わかってはいるけど、「聞いてみます」とは言います。
それは、売主から返ってくる返事がわかっているからなんですね。
売主に聞いても「いくらなら買うんですか」と言われるだけだからです。
売主としては、不動産売却を始めた時点で、それなりの準備をして、価格も決めているわけです。
まず、先に売主が”この価格で”と出しているんですね。
買主が、それに対して”いくらだったら買う”と返答する番なんです。
ここで、また新たに買主からい”いくら下がるのか”と聞くのは、順番としても違うわけです。
購入申込時の注意点としては、
- 納得できる材料がないのに大幅な金額の交渉はダメ
- 複数の仲介業者に相談してたら注意
- 購入申込時点で支払いを要求する仲介はやめておく
- 申し込みを入れる前に「いくらまでなら下がるか」を聞く行為は無意味
ということですね。
購入申込書に記入すること
最後は、具体的にこういう申込書に記入していく記入する内容です。
一番大事な点は、購入希望の金額の交渉ですね。
例えば、2,500万円で売りに出ているけど、リフォーム費用が発生するので、2,300万円に下げてもらいたい
という金額の交渉です。

手付金の額もこの時点で決めるんですか。

購入金額に対して多すぎず少なすぎずの金額Kで、決めることが多いですね。
金額を大まかに決めたら、手付金の額も重要です。
購入申込書に記入する時点で、手付金の額を見ることが多いです。
「2,300万円で購入するのであれば200万円の手付金を契約時に持っていきます」というような内容ですね。
手付金の額は、少なすぎても多すぎてもよくないんです。
→手付金の相場は不動産売買価格の5から10%が基準
不動産売買契約書には、手付解除という条文が出てきます。
買主としては、手付金を放棄するから、契約をなかったことにしてくれ、と言えます。
売主としては、手付金を倍返しするから、契約をなかったことにしてくれ、と言えます。
手付金の額は、不動産売買契約の過程で、売主にも買主にも辞める権利を与える額のようなものなので、多すぎず少なすぎずなんですね。
そのほかに、買う側の資金関係のことも、購入申込書には書きます。
例えば、
- 住宅ローンを使う使わない
- 契約予定日がいつ何時だったら契約できます
- 決済日がいつ何時だったら全額支払いできます
などですね。
住宅ローンの申込などの期間を見て、いつまでならお金の用意ができます、と逆算して、最終的に不動産を引き渡す日時が決まることが多いです。
まだ、この購入申込書に書く時点では、決済の大まかな時期を書きます。
購入申込書には、「その他」という欄もあります。
ここには、金額とか以外のことを書きます。
例えば、
- 物件に壊れている箇所があるので、そこを直してから引き渡してほしい
- 隣の家から出ている木など越境しているものを解消してから引き渡してほしい
- 更地にして引き渡してほしい
- 残置物などは全部撤去してほしい
- これとこれとこれは残しておいてほしい
などです。
購入時にそういうポイントになってくる条件を購入申込書に記入して、売主に先に伝えておくんですね。
取引のポイントになる部分は、不動産の購入申込から、契約日までにきちんと取り決めておくのは、大前提です。
取引のポイントになる部分を、あいまいにしたまま契約日になって、契約の場で、勢いで契約させようとする不動産もいます。
やっぱり悪い不動産営業マンもいるので、売主や買主がみんな集まっている中で、その場で断るのってなかなか勇気がい要ります。
それを知ってて、勢いで契約にこぎつける営業マンもいるので、取引のポイントになる部分は購入申込書に書いておくべきなんですね。
やっぱり不動産購入は、コンビニの買い物とは価格も大きさも違います。
『これはまずいな』と思ったら、その契約の場でも、手遅れになる前に契約を止める勇気は必要です。
不動産売買契約してしまうと、手付金のペナルティなどが発生するので、いたい目にもあいます。
不動産購入申込書に書くことのまとめは、
- 購入申込の金額
- 手付金の額
- ローンの有無や契約予定日、決済時期
- その他の希望や条件
です。
不動産購入申込書を購入する時点では、お金が発生することはないし、今後のお金のやりとりもここですることになります。
不動産購入には、法的に色々縛りがある中で、購入申込書を書く、この時点が最もラフな時期でもあるからこそ、購入申込書を書きたいですね。